紅茶教室をされている尾山雅子さんに、紅茶ポットについてのコラムを
書いていただきました。
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「ガラスのポット」
こんにちは、尾山です。
朝夕の寒さも増して、家にいても真冬を感じるこの頃です。
古きよき一軒家を実感しながら紅茶を淹れて暖まっています。
半纏ひとつ羽織ると身体もぽかぽか暖かいので、寒い時にはポット
にも、やはりポット用の半纏=ティコジーがあったほうがよいだろう
とも実感できる今日このごろです。
近代建築ではない家は寒いのです。マンションにいた頃には知らな
い寒さです。ティコジーの生まれた訳が少しわかります。
うちの猫もマンションにいたころと違って、今年はこんもりとした
冬毛になっていてさわりごこちがいいです。
さて、ティポットは、各種メーカーからいろんなスタイルのがでて
いて、皆さんのお手元にもあると思います。いくつかの種類を持って
いらして、使い分けている方もあるでしょう。
私の教室では、主にガラスのポットを使っています。
説明しながら、紅茶を淹れていて中の様子が目で確かめられるから
です。
例えば、フルリーフタイプとブロークンタイプ、CTCタイプの淹
れかたを実技で行う時、中の見えないポットでも別にいいかとも思う
のです。
実際、ご自宅に帰れば、陶磁器のポットなど中の見えないものが、
ほとんどと思いますので、同じように見えないポットで講議を行うと
「帰っても同じように淹れられると思う」というご意見もあります。
ですが、やはり教室では「ガラスのポット」を使います。
茶葉の侵出具合を見ていただけるからです。
日頃は見る事のない、でも身近な「舞台の裏側」です。
お湯の注がれていく様子も、茶葉がそれによってどう動くのかも、
私の説明では分からないところが、一目瞭然。
煎茶と淹れ比べてみると、紅茶との違いがまたはっきりと見て取れ
ます。葉がお湯を含んで拡がっていくその具合が、まぁ、見事に違う
のです。
茶葉のジャンピングダンスにしばし見とれてしまう時もありますが
それも、ガラスのポットならではの楽しみでもあります。
ダージリンファーストフラッシュの青々しさも、ケニアティのオレ
ンジの夕陽のような景色も数分間に、しかし、ゆっくりとくりひろげ
られます。
教室の時に限らず、自分の為に一杯淹れる時などにガラスのポット
をおすすめしているのは、この楽しさからです。
たっぷり淹れるには、もしかしたら実用的ではないのかもしれませ
んが、紅茶には、いろんな楽しみ方があるので、そのひとつに加えた
いと私はいつも思っています。
最近は、600mlのガラスのポットが発売されていて、これも教室で
とても重宝しています。
ちょっとした考え事や、お気に入りの音楽を聞きながらの時間を、
ちいさなガラスの庭園で繰り広げられるひとときを、ちょっと試して
みませんか?
by Food & Tea Coordinator
尾山 雅子 / Masako Oyama
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